私たちの毎日の食卓に欠かせない「お米」。今回は一般的なお米ではなく、農薬や化学肥料を使わず、自然の力を最大限に活かして育てられた「有機栽培米」についてお話ししたいと思います。
最近では、健康志向の高まりや環境保護への関心から、有機栽培の食品がますます注目されています。今このページをみてくださっている方も「体に良いものを食べたい」「環境に優しい選択をしたい」と思ったことがあるのではないでしょうか。有機栽培米は、そんな皆さんの思いに応える選択肢のひとつとなると思います。
有機栽培米は、自然の恵みを受けながら育ち、農薬・化学肥料を一切使わないため、安心して食べられるのが大きな魅力です。有機栽培で育ったお米は風味豊かで香り高く、食べた瞬間に甘みや味わいを楽しむことができます。
さらには、有機栽培米を選ぶことで、私たち自身の健康だけでなく、環境保護や持続可能な農業の推進にもつながると言われています。地球に優しい選択をすることで、未来の世代にも豊かな自然を残していくことができると言えるのです。
健康や環境、そして美味しさに関心のあるこだわりのお米を探している皆さんにとって、お米を選ぶ中で有機栽培米が選択肢のひとつになりますと幸いです。
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有機栽培米とは
有機栽培米とは、農薬や化学肥料を使わずに育てられたお米のことです。
例えば、自分の庭で野菜を育てるとき、虫がついたら薬を使わずに手で取ったり、土を豊かにするために自家製の堆肥を使うことがあると思います。それと同じように、有機栽培米も自然の力を最大限に活かして育てられる栽培方法です。
具体的には、肥料には化学肥料を使わず、完熟堆肥や有機肥料を使用します。これにより、土には多様な微生物や生き物が生息し、土壌が健康で豊かになります。土壌が豊かになることで、お米の風味や栄養価が向上すると言われています。また、有機栽培中は害虫や病気の対策に、自然由来の方法や天敵の力を借ります。例えば、害虫対策には天敵昆虫を利用したり、病気対策には植物由来の防除材を使用します。そうすることで、農薬を使わずに美味しいお米を作り、田んぼを守ることができるのです。
有機栽培を取り入れている生産者さんは、お薬に頼らない代わりに毎日田んぼに出向き苗や稲の様子を観察します。今お米がどんな状況で何をどれくらい欲しているかを見定めて管理をしていきます。
有機栽培米は100%人間の手で作られたお米と言っても過言ではないほど、てまひまかけて育つ貴重なお米なのです。
よく有機栽培米を【無農薬米】と目にすることがありますが、この【無農薬】という言葉の表現、実は正しくありません。有機栽培米=無農薬米ということではないのです。有機栽培米は、有機JAS認証という認証を獲得したもののみを【有機栽培米】と呼ぶ事が出来ます。
この有機JAS認証を獲得するためには厳しい基準を満たさなければならず、基準をクリアすることでその品質と安全性が保証されるのです。この認証を取得するためには、非常に多くの条件があります。ごく一部になりますが下記の内容などになります。
●農薬の不使用
化学合成された農薬は一切使いません。
●化学肥料の不使用
化学合成された肥料は使わず、堆肥や有機肥料を使用します。
●遺伝子組み換えの不使用
遺伝子組み換え技術を使った種子や作物は使いません。
●土壌の健康維持
土壌の肥沃度を保つために、堆肥を使ったり、輪作や緑肥を取り入れたりします。
●収穫後の管理
収穫後も化学薬品を使わずに保管・加工します。
●環境保全
生態系を守るために、自然環境に配慮した方法で栽培します。
●転換期間
通常の農法(農薬を使用した農法)から有機農法に切り替える場合、一定期間(通常3年)有機基準で栽培した田んぼで栽培します。
●分別管理
有機農産物と非有機農産物を混ざらないように分けて管理します。
●認証機関の監査
定期的に認証機関が現地を訪れて基準を満たしているか確認します。
上記のみならず、有機JAS認証を獲得するには多くのチェックポイントをクリアしていないといけません。
有機JAS栽培のお米は厳しい検査をクリアしたほんの一握りのお米と言えます。
有機栽培とその他のお米の栽培方法
お米を買うときにパッケージに【●●栽培】と表記されているものもあれば、表記されていないものもあります。
一つ一つの栽培方法の違いや、表記されていない場合の栽培方法についてもご紹介いたします。
【農薬を使用していない栽培方法】
●有機栽培
有機栽培とは、農薬・化学肥料を使用せず、自然の力を活用して作物を育てる農法です。この方法では、堆肥や有機肥料を使って土壌の健康を保ち、人の手作業や鴨を放ち田んぼ周辺の雑草を取り除く合鴨農法など、環境に優しい取り組みが行われています。
更に有機栽培は土壌の微生物や生態系を大切にし、持続可能な農業を目指し、食品の安全性を高めるだけでなく、環境保護にも寄与します。
●農薬化学肥料不使用
農薬・化学肥料不使用栽培は、その名の通り、農薬や化学肥料を一切使わずに作物を育てる農法です。これは、有機栽培と似ていますが、違いがあります。
1番わかりやすく言うと、有機栽培は3年以上農薬・化学肥料を使用していない田んぼでもちろん栽培期間中も農薬・化学肥料を使用していないお米。
農薬・化学肥料不使用と表示されているお米はどんな田んぼでも、栽培期間中に農薬・化学肥料を使用していないお米。前年に農薬を使用した田んぼで、今年農薬・化学肥料を使用せず栽培していれば農薬・化学肥料不使用と言えるのです。
これは認証を取得しているかいないかの差とも言われています。
自然由来の資材や手作業を駆使し、土壌の健康と生態系のバランスを保ちながら作物を育てます。結果として、食品の安全性が高まり、環境への負荷も軽減されると考えられます。
●自然農法
自然農法とは、自然の循環を最大限に活かし、人工的な介入を極力避けて作物を育てる農業方法です。化学肥料や農薬は一切使用せず、土壌の健康を保つために堆肥や緑肥を使用します。また、雑草や害虫の管理も自然の力に任せることで、生態系のバランスを尊重します。
簡単に言ってしまうと、【自然なお水しか使用しないお米】です。
この方法は、自然環境への負荷を最小限に抑え、持続可能な農業を実現すると言われています。結果として、収穫された作物は自然本来の風味と高い栄養価を持ち、安全で健康的なお米に育ちます。
【農薬を使用している栽培方法】
●特別栽培
特別栽培とは、産地で決められている農薬や化学肥料の使用を通常の半分以下に抑え、環境への負荷を軽減した農業方法です。
お米の安全性を高めるとともに、お召し上がりいただく方に安心して食べていただくための取り組みとして行われます。特別栽培では、土壌や水質の保全にも配慮し、持続可能な農業を目指します。
●慣行栽培(表記無し)
慣行栽培は、従来の農業方法であり、農薬や化学肥料を使用して育てる方法です。最終的に多くの収穫量を目指すので、病気や害虫の管理に農薬や化学肥料を散布する方法を取り入れます。この栽培方法では、生産者さんの効率や収穫量の向上が重視されますが、環境への負荷や食品の安全性について懸念があると言われています。農薬や化学肥料の使用により、土壌や水質の汚染、生態系の破壊、残留物の問題が引き起こされる可能性があるのです。
お米場田心では、9割のお米が特別栽培・有機栽培・農薬・化学肥料不使用のお米です。
直営店にて慣行栽培のお米を取り扱っている店舗もありますが、全ての方に安心安全に、そして環境のことを考えたお米をお届けしたいという思いを大切にしています。
有機栽培とはいえ農薬を使っている?
有機JAS認証を取得した有機栽培米は、通常、農薬や化学肥料を使用せずに栽培されます。しかし、時には植物病気や害虫に対処するための最終手段として、いくつかの緊急事態が発生した場合に許可される自然由来の農薬の使用が認められることがあります。例えば、特定の害虫や病気が蔓延し、収穫を脅かす場合などです。(とはいえ、このような状況での農薬の使用は、非常に厳しい基準の下で行われます。)
ここで使用される農薬は自然由来であり、環境や健康への影響が最小限に抑えられるように選定されています。また、その使用量や頻度も制限され、有機JAS認証の基準に適合する値となっています。
有機JAS認証を取得した有機栽培米は、基本的には農薬や化学肥料を使用せずに栽培されますが、稀な状況下での特定の自然由来の農薬の使用が認められる場合があると言えます。
有機栽培のメリット
有機栽培米のメリットはたくさんありますが、ここでは基本的なメリットをご紹介いたします。
●お米に残留する化学物質成分がゼロ
有機栽培米は農薬や化学肥料を使わないので、お米に残留する化学物質の心配がありません。例えば、通常のお米は農薬を使って害虫や雑草を除去するため、農薬の成分が残ることがあると言われますが、有機栽培米はそうした心配がありません。
一般的に農薬は適切な使用方法で使用された場合には、食品に対するリスクは最小限に抑えられると言われています。ただし、長期間にわたって大量の農薬を摂取することは健康に悪影響を与える可能性があるため、できるだけ減農薬のお米(特別栽培米)や農薬・化学肥料不使用のお米を選びたいところです。
●土壌の健康
有機栽培では土壌の健康を重視します。
有機栽培を行う生産者さんは土壌に堆肥や有機質の肥料を与え、土壌の栄養バランスを整えます。このおかげで土壌が健康で豊かになり、お米の味や栄養価が向上すると言えます。有機栽培米は通常のお米よりも甘みやコクが豊かで、食べたときの満足感が高いと言われています。
さらに、有機栽培は環境にやさしい農法です。農薬や化学肥料を使用しないことで、土壌や水源、周辺の生態系に与える影響を最小限に抑えます。また、有機栽培米を取り入れている生産者さんは生物多様性を尊重し、自然の生態系を保護することにも取り組んでいる方が多いのです。
有機栽培米は消費者の健康意識に合った選択肢として人気があります。近年、健康志向の人が増えている中で、有機栽培米をお求めのお客様が増えてきています。安心して食べられるお米を求めるお客様には、有機栽培米が理想的な選択肢でおすすめする事が出来ます。
●お米が持つ自然なお味
有機栽培米の特徴として、自然な甘みと豊かな風味が挙げられます。
農薬・化学肥料を使用しておらず、自然な環境で育つことで本来のお米が持つお味、甘みやお米のコクを本来のお味でお楽しみいただくことができます。
お米場田心で取り扱っている生産者さんのお米は、各生産者の方がほぼ毎日田んぼに出向き稲を観察をしており、非常に手の込んだお米と言えます。また、有機栽培米の数量は国内で生産されているお米全体に対してはもちろん、生産者を限定しているお米の中でも非常に少ないです。それは1%にも満たないと言われており、手間暇かけて育った、言わば【お米のプレミアムエディション】と言えます。
農薬・化学肥料を使用しないため、体に優しいだけでなく、環境にも優しい。産地の水源や土壌の汚染を防ぎ、持続可能な農業の推進に貢献する栽培方法と言えるのです。
有機栽培米を選ぶことは、召し上がる方の健康を守るだけでなく、地球環境を守るという選択でもあります。
これらの理由から、有機栽培米は食品安全性、おいしさ、環境保護など多くの面でメリットがあると言えるのです。
有機栽培の価格
有機栽培米の価格は、一般的に高めに設定されることが多いです。これは、有機栽培米を作るのにてまひまかかり、さらに安心安全で美味しく育てるためには、コストが高くなるためです。
具体的な価格
一般的に
●有機栽培米以外のお米: 1kgあたり500円〜1000円
●有機栽培米: 1kgあたり500円〜2000円 と言われております。
お米場田心で扱っており、有機JAS認証獲得している有機栽培米は5kg3,800円~10,200円の価格帯となっております。
産地のみを限定した【有機栽培米】もございますが、産地のみならず生産者さんまでも限定した【有機栽培米】を取り扱っており、大変貴重なお米をお届けいたしております。
有機栽培米の価格が高めに設定されている理由をまとめると下記となります。
●害虫や雑草の管理など人手と時間を要します。
●栽培中に使用する肥料は有機肥料なので管理や施肥に手間がかかります。
●収穫量が少なく、市場に多く流通していない大変貴重なお米です。
●有機JAS認証を獲得するための管理や監査、認証手続きにかかる費用が必要となります。
有機栽培米は高価ですが、安全性・環境保護・味と品質と言った価値が含まれており、本物のお米を追求するとともに生産者さんそれぞれの奥深いこだわりが詰まったお米です。
有機栽培は美味しい?
有機栽培米は、自然と調和した栽培方法、手間暇かけた作業と環境への配慮により、非常に美味しいとお声をいただくことの多いジャンルです。
豊かな風味としっかりした食感が特徴であり、安全性も高いことから多くの人々に愛されています。有機栽培米はただ一つの食材以上の価値を持ち、特別な一品として毎日の食卓を彩り楽しむことができます。
お米場田心で取り扱う有機栽培米はすべての条件を満たし、安心安全に、且つ美味しくお召し上がりいただくことのできる有機栽培米を取り扱っております。
産地や生産者さんのこだわりをご覧いただき、皆さまに合う有機栽培米をお選びいただけますと幸いです。
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